第11回触察の講演会「もっと広く、もっと深く〜触察を超える試み」

2016/7/30Sat. 

午後6:30−8:30

会場:四谷ひろば 3階:ライブラリー
参加費:2,000円(イタリア語逐次通訳あり)定員:50名


 

第11回触察の講演会「もっと広く、もっと深く〜触察を超える試み」

1言語を自由に操れなくてコミュニケーションに困り、辛かった少年時代の体験から、ザモラーニ氏は他者と意思の疎通をはかる大切さを信条にしている。その具体的な仕事として、トリノ(イタリア)の視覚障害者グループ「タクタイル·ヴィジョン」との協力事業である触察本の出版を手がけている。視覚障害者の外界への認知力拡大をめざして出版している多くの触察本の中でも、「タクタイル·ヴィジョン」のファビオ·レヴィ氏と共に開発した、大英博物館の触察本「パルテノン神殿のフリーズ」は白眉と言えよう。自身の原体験から触察本出版まで通底するザモラーニ氏の思想と理念さらに技術は、いま最も学ぶべきであり、私たちの現場にも生かせるものです。

講師:SILVIO ZAMORANI シルヴィオ·ザモラーニ

1948年エジプト生まれ。
10歳のときに家族とともにイタリアにわたるも、当初はイタリア語をまったく解せず、コミュニケーションをとるのにとても苦労した。成人してイタリアの有数の大手出版社「モンダドーリ社」で編集を学び、その後、自身で「シルヴィオ·ザモラーニ社」を興す。トリノの視察グループ「タクタイル·ヴィジョン」と協力して、ルーヴル美術館の初期の触察本をはじめ、「シルヴィオ·ザラモーニ社」にて幾多の触察本を印刷・出版している。