解読された「大ガラス」展

若江漢字

2018/3/9Fri.-4/5Thu.

午前11時-18時まで

月曜休館

一般500円 小中学生200円
視覚障害者及付添い各300円

対談
若江漢字X水沢勉(神奈川県立近代美術館長)
2018年3月11日(日)16:00~

 
 
Max de Larminat & Soheila Sanepour

美術家・若江漢字(1944~)により、20世紀最大の謎とされたマルセル・デュシャン(1887~1968)の「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」(1915~1923)通称「大ガラス」が解明されました。これまで錬金術や機械化時代の不毛な男女の性愛を描いたものと解釈されてきましたが、不可解な図像を改めて分析すると、それは西洋美術史の伝統に根ざしたキリスト教を主題にしたガラス上の宗教画だったのです。「大ガラス」は、近代絵画が無視し続けた古典的諸要素、遠近法や宗教画といったテーマ主義の古典的諸要素を、こともあろうに前衛の帝王と言われたデュシャンが積極的に取り入れ、斬新で独創的な手法によって蘇らせた驚異的な宗教画の大傑作だったのです。100年の謎に対する解答として、「大ガラス」の全ての図像をあるべき元の姿として読み解き再構築して完成させた若江の100号の大作をはじめ、その創作の元となった諸資料を読み取っていただき、あわせて徒歩圏内に位置する、東京大学駒場博物館の「「大ガラス」東京バージョン」を鑑賞していただくことで、作品に息づく大きな物語を理解していただけることでしょう。  

ギャラリーTOM